『ヘッセ詩集』 (高橋健二訳, 新潮文庫)
難易度 少し高め
所要時間 ふつう
対象 高校生
『ヘッセ詩集』にはへルマン・ヘッセの18歳の頃から晩年までの詩が100篇以上収録されています。
詩と聞くと、「難しい」というイメージを持つ方もいると思いますが、この詩集はヘッセが感じたこと、考えたことがシンプルに綴られており、高校生でも読みやすいものが多いです。
期せずして長くなってしまった春休み、時間があるこの時期だからこそ、普段はなかなか手に取りづらい海外の作家の詩に挑戦してみるのはいかがでしょうか。
ヘッセは詩人になれなければ何にもなりたくないと通っていた神学校を脱走し、その後も退学、自殺未遂、戦争体験、家庭生活の危機、ノイローゼなど様々な苦悩を抱えていました。
そんな悩み多き人生を送ったヘッセだからこそ、その詩には座右の銘にしたくなるような勇気づけられる言葉がたくさんあります。
本記事のタイトル「困難な時期にある友だちたちに」も『ヘッセ詩集』に収録されている詩の一篇です。
文字通り、この詩を通じて、ヘッセは人生で困難な状況にある友だちに語りかけるように、困難を乗り越えて生きていくための励ましの言葉を読者に与えてくれます。
その他にも幸福や愛、悲しみや孤独、青春などについて綴られた詩が収録されており、その中できっと素敵な言葉に出会えるはずです。
進路に迷った時、目標に向かって部活や勉強を頑張っている時、友人関係に悩んだ時、ちょっと悲しいことがあったけれど元気になりたい時…ぜひ読んでみてほしい一冊です。
(管理者追記)
司書仲間の 檸檬 さんからご寄稿いただきました。ありがとうございます。
※『ヘッセ詩集』 (高橋健二訳, 新潮文庫) にはKindle版が存在します。